言わずと知れたドラクエ3のラスボス・大魔王ゾーマ。その怪異で巨大なる姿は圧倒的な存在感を持ち、手下であるモンスター達を統御している。悪の世界では、力こそ正義と言う帝国主義的な倫理が存在するため、ゾーマはどのモンスターよりも戦闘能力・知性において優れている。ここではそんなゾーマの真なる姿に迫ってみたいと思う。 |
・光の玉を使う時、使わない時
この光の玉で関係してくることは、基本的なゾーマのパラメータの上下、ということである。光の玉を使ったら、ゾーマの攻撃力・守備力がともに元のほぼ2/3まで減少するのだ。もっともその力を落とした後でも、依然として最強の強さ(パラメータ)を持つことに変わりはない彼ではあるが、これで特にダメージが与えやすくなるというのが実感できると思われる。
そしてこれもなかなか無視できないのだが、回復呪文があたかも攻撃呪文のように彼に効くようになるということもある。回復魔法が攻撃魔法としてゾーマに通用するようになる・・・つまり、僧侶でも魔法使い並の攻撃能力を発揮できるようになるということである。
具体的には、その回復呪文の回復量分くらいのダメージを与えることができるようになる。ホイミなら30ポイント、ベホイミなら80ポイントほどということだ。ベホマなら・・・完全回復の逆だから・・・一気にゾーマの全体力を奪ってしまいそうなイメージはあるようなものだが、実際には180ポイント、つまりメラゾーマとほぼ同じレベルのダメージを与えることができるようになる。これはかなり有効なダメージ量である上に、ほぼ確実に効くというのが心強い。打撃攻撃なんて必要ないのでは、とも思えるほどの効果だ。確かに打撃攻撃部隊にバイキルトをかけて、攻撃する手間を考えれば・・・しかもヤツは、凍てつく波動なんていう、こちらの呪文効果を全て帳消しにしてしまうものまで繰り出してくるので・・・。
呪文発動=ダメージ、となるこの回復攻撃(?)呪文、みんなで使っていくのが一番望ましいのかもしれない。あと断っておくが、光の玉を使っていない状態のゾーマには、まったく効果がない、というより、普通の回復呪文として機能してしまう。強敵に、わざわざ塩を送るような真似だけはしたくたい。
また、彼の攻撃力が下がったという事実は、あまり実感できないかもしれない。元々ゾーマは通常攻撃として、吹雪を吐く、マヒャドを使う、凍てつく波動をほとばしらせるなどということをメインにしてくるからだ。彼の打撃攻撃の頻度は、案外低かったりするのだ。なお、この光の玉を使うことによって最大HPが減少するだとか、使ってくる呪文が変化するだとかいうことはない。
あともう一つ変化することを挙げるとすると、ビジュアル面でカラフルだった彼がモノクロに近いような配色、端的に言えば「地味」なものに変わることくらいだろうか。なお、大きさはまったく変化しない。
いずれにせよこのゾーマ、HPが1000ほどもあり、多彩で強力な攻撃を仕掛けてくるということには変わりはない。こちらのレベルが40、またはそれ以下くらいの時なら、この光の玉があってもある程度は手こずる戦闘になるだろう。光の玉がなかったら・・・さて、どうなる?
・こちらのパーティ人数の違い
これで変化するもの、それはゾーマ自身の「見かけ上の」最大HPである。あとは何にも変化しない。姿も大きさも、その攻撃スタイルもだ。
ゾーマに対峙する時、大抵のパーティが4人編成となっていることだろう。だからほとんどの人は、この「パーティ4人バージョン」の彼しか見たことがないと思われる。先に結論から言ってしまうと、ゾーマは「1ターンごとに一定量のダメージを回復する」のである。このことはつまり、多人数でパーティを組み、1ターンに大きなダメージを与えていけば、その回復量を差し引いた実ダメージ量が大きくなり、少ないターン数で戦闘が終わるということにつながる。簡単に言ってしまえば、「こちらの攻撃人数に反比例して最大HPが増加する」のである。(※全員が攻撃に専念するという仮定)
つまりこちらが4人パーティなら、彼のHPは一番少ないパターンとなっているということだ。それでも普通に戦っていれば最大HP・1000〜1500という、全モンスターの中でも飛び抜けた高さではあるのだが。ともかく、データ上の最大HP数「1000」は、あくまでも「実ダメージ数」であり、「見かけ上の最大HP数」とは明らかに異なるものだ。注意したい。
ちなみにこのゾーマの、1ターン当たりのHP回復量は、大体100あたりとなっているようである。逆に言えば、1ターンに100以上のダメージを与えることができないなら、いくら攻撃し続けても、ゾーマにはダメージとなっていないということになる。
それでは、こちらのパーティ人数に対して、「見かけ上」ゾーマがどれだけのダメージをくらえば倒れてくれるかということを推測してみたいと思う。ここでの仮定は、各キャラがレベル99、つまり普通にレベルを上げている状態では、最大級の強さを持ったものとしている。よってそれよりもパーティのレベルが低いときには、「ゾーマの見かけ上のHP」は、もっと高くなる。ここに示しているのは、あくまでも参考値であるということに注意していただきたい。
(仮定と理論値の計算)
こう見ると、我々が普段相手にしている(4人パーティの状態を普通、と考えると)ゾーマというヤツは、実は全然実力など出してはいないということになる(あくまでも見かけ上)。最大レベル(こちらパーティが1人の時)から言えば、たったの1/4しか出していないのだ。彼を細かな打撃攻撃などを加え続けて倒しているのなら、その打倒時間はかなり長いものになっていると思われるが、それでも彼が一番弱い状態で戦っているに過ぎない。バイキルト作戦が決まって、うまくダメージを与えることができるような状況なら・・・まだ早い時間で倒せるのだが。
また、こちらの人数が多いほど、各自がそれぞれの機能を果たし、最大の効率をもって攻撃をすることができるようになるだろう。簡単に言ってしまえば、「数が多いほどバランスのいい攻撃ができるようになる、有利になる」ということだ。特にパーティが4人の場合だったら、打撃攻撃が2人、呪文攻撃が1人、回復が1人と、スキのない攻撃ができるようになるが・・・その反面で、実はゾーマは最も弱い(HPが少ない)状態だったりする。バイキルトなどを効率よく使うことができるなどということを考えても、数値に表れてこない「多人数のメリット」は計り知れぬほどに大きい。
上での計算では、上で示しているダメージ量を毎ターン与え続けるという想定で行っているので、当然仲間の回復などを行っていると、このダメージ量は少なくなるし、パーティ人数が少なくなれば、ターンそのものを回復だけに充てるということもあるだろう。ダメージをまったく与えないターンでも、ゾーマはしっかりと100ほどのHPを回復しているので、必要ターン数、見かけ上のダメージ量は、さらに増加する。
なお、この計算ではパーティが4人と3人との時では、あまり1ターンでのダメージ量に差がないように思えるが、これは仮定の上で「僧侶がいるかいないか」としているからである。僧侶のダメージ力はあまり高くないので、両者(パーティが4人と3人との時)の総ダメージ量に大きな差が出ないということなのだが、元々彼はパーティの回復が仕事だ。彼がいることによって、戦闘での安心感はグッと高くなる。数値には表れてはいないが、こういったところも大切だ。光の玉を使っていれば、「ベホマ攻撃」もあるのだが。
そしてこちらが1人だけなら、攻撃も回復も全て1人で行わねばならず、しかもこの1人のキャラがやられてしまったら、即全滅となってしまう。しかし、実はゾーマはその時、理屈の上では最強の状態だったりするのだ。こちらのパーティの戦闘能力が低くなればなるほど、その強さを高めていく。これは単に、彼が1ターンごとにHPを回復するだけなのではあるが・・・真の強者を見極めようということなのか。それとも理屈がそうさせているだけとシンプルに考えるべき、なのか?
ゾーマの神秘性・・・それはこのどう考えても「理不尽な?」HPの特性にあるのかもしれない。
・タイプ別ゾーマ対戦法
ここまでの話で、ゾーマの戦闘スタイルに変化があることは分かっていただけたかと思う。そこで、今度はこのことを逆に考えてみよう、ということで、目的別ゾーマ攻略法を記してみよう。
まずとにかくゾーマを倒したいのならば、パーティを4人にして、戦闘が始まったらすぐに光の玉を使おう(パーティの中で一番素早い者がこれを使うのが理想的)。ゾーマへのファーストコンタクトで、とりあえず一度倒しておきたい(勇者ロトの称号を得たい)という場合がこれに当てはまる。ゾーマの攻撃力・守備力がともに落ちていて、かつHPも最も少ないような状態。こちら側に、最もチャンスが多い時となるはずだ。
ある程度レベルが上がって、いわゆる「力試し」をしたいのならば、4人パーティを組んで、光の玉を使わずにゾーマと戦ってみよう。その圧倒的な攻撃力の前に、一撃で倒されてしまう仲間もいるだろうが、本当に怖いのは300という守備力である。戦士や勇者が最強クラスの武器を装備していたとしても、まず気の利いたダメージを与えることはできないだろう。スキを見て打撃攻撃部隊にバイキルトをかけ、またスキを見て攻撃していくしかない。おそらく、これがヤツにまともなダメージを与える、唯一の手段となるのではないだろうか。ギガデインでも良いが、あまり確実性は高くないようだ。思うようにダメージを与えることができないと焦っていると、吹雪や打撃を浴びせられ、いつの間にか回復が間に合わないほどの、瀕死の状態に追い込まれているというのが、そのレベルでのゾーマとの戦いとなるはずだ。ならば、その状態のゾーマと互角以上の戦いができるのならそのパーティはかなり・・・。
光の玉を使うことなくゾーマを撃破したパーティならば、今度は人数を1人減らして彼と戦ってみよう。そうなると今までのより彼のHPは理論上1.5倍ほどに上がっているし、こちらも1人少ない分、戦闘に余裕を持てなくなる。グッときつくなってくるはずである。こちらパーティの残りHPに釘付けになり、回復役は休むヒマもなく働くことになると思われる。バイキルト等を使っていくだけの余裕がないと、まともな戦いにすらならないかもしれない。
そしてとにかく「伝説を作りたい」方は、光の玉も使わず、たった1人でヤツに立ち向かっていただきたい。ゾーマ側はHPも攻撃力も守備力も、全てさらけだしの全開状態だ。とにかくその戦闘能力はムチャクチャで、こちらが「おそらくまともなダメージ」になっていると思うような打撃でも、延々とヒットさせ続ける必要がある。「攻撃ターン」でその数最低50・・・こちら側のHP回復ターンでもゾーマはしっかりとHPを100ほど回復し、それを含めると、さらに必要攻撃ターンは増えていく。その理論値(見かけ値)6000(以上)というHPを考えればすぐに分かることではあるが、とにかく気が長くなるなどというような生易しい戦いではない。攻撃の嵐に耐え体力を回復しながら、スキを見て打撃攻撃を加える・・・言葉では簡単に言えるが、本当にそんなことで彼を打倒できるのだろうか。その戦いは、まさに想像を絶する。
とりあえず、「表の世界」のセクションで用いている「モンスターレベル」、「戦闘力」をこのゾーマの変化状態に合わせて記してみる。
状態 | HP | 攻撃力 | 守備力 | 素早さ | 戦闘力 | レベル |
---|---|---|---|---|---|---|
光の玉使用で4人 | 1500 | 320 | 200 | 150 | 120,000 | 502 |
光の玉使用で3人 | 1666 | 320 | 200 | 150 | 126,466 | 516 |
光の玉使用で2人 | 2428 | 320 | 200 | 150 | 152,672 | 567 |
光の玉使用で1人 | 6000 | 320 | 200 | 150 | 240,000 | 710 |
光の玉なしで4人 | 1500 | 550 | 300 | 150 | 192,678 | 636 |
光の玉なしで3人 | 1666 | 550 | 300 | 150 | 203,060 | 653 |
光の玉なしで2人 | 2428 | 550 | 300 | 150 | 245,139 | 718 |
光の玉なしで1人 | 6000 | 550 | 300 | 150 | 385,357 | 900 |
ちなみに、モンスター一覧表のほうに記してあるゾーマの強さ(ステータス)は、上から5番目の「光の玉なしで4人」のもので、HPだけがデータ上の実HP数「1000」になっている。これを見ると、普段我々が相手にしているゾーマの戦闘力は確かに高いものの、全開時の彼に比べたら、まだまだであるということがはっきりと確認できる。特にこちらが1人の時は、ゾーマはこの途方もない戦闘力を発揮してくる上に、こちらはバトルメイクを全て1人でせねばならないという困難が伴うようになる。この戦闘力などの数値以上に、その戦闘の勝利が難解になることは想像に難くないだろう。
ということなのだが、あなたのパーティは、どのゾーマまでを倒すことができただろうか。4人パーティでゾーマを倒しただけでは、まだまだこの「ラスト・ボスの神秘」の入口に立っただけに過ぎないのだ。究極の消耗戦・・・一度はその境地を味わっていただきたい。
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