最大MPを極限まで高める
 その昔ファミ通で連載していた漫画で、当時小学生であった私の蒙を大いに啓いた言葉があった。「男は顔じゃない。連射だ!」。
 当時は、秒間16連射と言われた高橋名人が我々小中学生のカリスマであった。誰もが高橋名人の16連射に驚き、憧れていた。ゲームがうまいとかキャラが面白いとか、そういうことは全く関係がなかった。些事に過ぎなかった。とにかく連射がすべてだったのである。あれから幾年もの歳月が流れたが、今でも私は思う。連射か顔かなら顔だろう、と。

最強キャラを創ろう

 無限増殖を使えば、確かに簡単にキャラの強化ができる。しかしここまで述べてきたように、最大MPだけは英才教育に頼るしかない。となれば、最強のキャラを育てようと思えば、この無限増殖と英才教育を組み合わせていけば良いことになる。もっとも、MPを持たないキャラにとっては英才教育のうまみは少ないので、無限増殖だけでキャラづくりをすることも可能となる。
 ここでは、その「最強のキャラ」というものを、各職業ごとに考えてみたい。

1.勇者
 オールマイティな力を持つのが勇者、となれば、強化するポイントはまんべんなく、ということなるだろう。装備できる武器・防具も、このゲームの中で最高のものが揃っているので、全職業の中でもトップクラスの戦闘力を持つキャラができることになるだろう。特にはやぶさの剣を装備した時の打撃攻撃力、高い消費MPに裏打ちされたギガデインという切り札も、しっかりと基本パラメータを強化し、英才教育によって鍛え抜かれた最大MPがあってこそ、初めて生きてくるものとなるのである。
 また、最強の防御力を持つことになるのも勇者だ。ここは素早さを255に高め、勇者専用の防具を身につけていけば簡単に実現できる強さだが、ここは「最強」というキーワードを考える上で、欠かすことができないものとなろう。もっとも、ここはとてつもなく高いHPによってカバーできるものではあるが、その高いHPと守備力、さらには防具の特殊能力によって、勇者はパーティの中でも特別な存在となる。
 勇者がレベル60を過ぎて、成長がだんだんと止まってきた頃には、HPで430以上、MPで180程度、力は160位にはなっていると思われる。英才教育でこのMPを400以上、無限増殖で力などのパラメータを全て255にし、HPは少なくとも1000以上にしてみよう。こうすると、普通にレベル99にしたキャラより数段強くなる(レベル150相当?)。ちなみに、ゾーマとサシで勝負できる強さとなると、これくらいじゃまだまだ足りない。もう少し、上の次元を目指す必要がある。

2.戦士
 打撃攻撃力と高いHP、それが戦士の持ち味だ。となるとまずは、その長所を生かす方向で・・・と行きたくなるだろうが、ここはちょっと待っていただきたい。戦士は全職業の中で、一二を争うほどに動きが鈍いのである。となると、せっかく戦士が装備できる防具が、防御力の高いものばかりであっても、本質的な防御力はどうしても低くなってしまう。となれば、まずは素早さを255にしてしまおう。防御力がグッと高まり、また先制することが多くなることによって、その高い攻撃能力が最大限に生かされるようになる。特に他の職業の者よりもそのアップ数値が多い、この素早さというポイントが何倍にも高くなることによる「パワーアップの実感」は、わりと得られやすいのがこの戦士という職業なのでは、と思う。
 しかし、戦士にはMPというものがない。となれば、英才教育に頼らなくても、最強の力を手に入れることは可能となる。英才教育が絡まないということは、無限増殖のみによって、画一的に最強キャラを作ることができるということなので、ちょっと味気ない感は残る。
 いずれにしても、高い攻撃力と防御力と素早さ、これに高いHPが加わると、相当に高い戦闘能力を持ったキャラとなるのは間違いない。普通にレベルを99にしても戦士は強いのだが、ここからパラメータを極限までに高めてやると、またさらに飛躍的に強くなってしまうのが面白いところだ。

3.武闘家
 強い力と最高の素早さ、これを併せ持った武闘家は、物語の序盤からパーティの先頭に立って活躍してくれることだろう。しかし、装備できるものは少なく、「その高い戦闘能力は高いステータスポイントによって生まれている」状態になっているのも武闘家の特徴である。武闘家は最初から力と素早さが調子良く上がっていくので、後からパワーアップさせて強くするという実感が薄いのだと思われる。実際のところ、素早さは星降る腕輪を装備していれば、わりと早い段階で255になってしまう。攻撃力も序盤の内は勇者や戦士などに何ら引けを取らないほどのものを持っているが、中盤を過ぎていくと、装備できる武器の攻撃力の差に開きが出始め、後半になると、完全に両者に後れを取ることになる。
 だからといって、武闘家の戦闘能力が低いというわけではない。力を255にしておけば、会心の一撃が出た時のダメージ量もすさまじいものになる。戦闘能力では戦士などに劣るが、全ての敵に無差別にダメージを与える会心の一撃の威力は、思いのほか大きいだろう。無限増殖などでパワーアップさせるポイントが少なく、面白味が少ないキャラではあるのだが、普通のレベルから考えると、とてつもなく強くなる潜在力を持っている職業であるのは間違いない。

4.魔法使い
 多彩な攻撃呪文と、役に立つ間接呪文を駆使し、力に頼らない攻撃をしてくれるのが魔法使い。呪文の源になるものといえばMPなので、ここを英才教育によって、しっかりと強化しておきたい。普通にレベルを99にすれば彼のMPは400程にはなるだろうが、これでは正直なところ、強力な呪文を多用していくには心許ない。彼が勇者や戦士と同等以上の攻撃を繰り出そうと思えば、ベギラゴンやメラゾーマ、イオナズンをどんどん使っていきたい。そうなると、少なくとも500以上のMPは確保しておきたいところだ。
 英才教育と無限増殖を使えば、どのパラメータも255にすることができる、となれば魔法使いの力も255にすることができる。魔法使いが装備できる最強の武器といえば「理力の杖」だが、これを装備した時の彼の攻撃力は310となる(理力の杖に、攻撃の度にMPを奪われていくが)。これはもう、一般的なレベル99の勇者より強いほどの攻撃力である。こうなれば、MPが尽きた場合の打撃攻撃にも、まったく不安はない。また魔法使いは元々素早いが、この素早さを255にしておけば、さらに戦闘を有利に進めることができるようになるだろう。さらにもうひとつ、無限増殖など使って魔法使いらしからぬHPを蓄えておけば、もうひ弱な魔法使いはそこにはいない。パワーアップによって性格ががらりと変わってしまう、典型的なパターンのキャラがこの魔法使いと言えるだろう。

5.僧侶
 パーティの回復役プラス、少しの攻撃呪文と、そこそこの打撃攻撃力を持っているのが僧侶である。回復呪文とパーティを支援していく呪文を多用していくには、やはり僧侶にもたくさんのMPが必要となる。ただ、高レベルの攻撃呪文を使う魔法使い、勇者とは違い、僧侶にはそこまで多くのMPは必要ない、と言えるだろう。蘇生呪文などは多くのMPを消費するが、正直そんなに使用頻度は高くない。と言っても、ここでは最強キャラを作るというのが目的なので、ここは英才教育を用いて、できるだけ高い数値を目指していきたい。魔法使いよりも少々水準が低くなるが、500以上のMPをこの僧侶でも確保しておきたい。
 魔法使いほどではないにしても、僧侶の戦闘能力もあまり高くない。逆に考えれば、パラメータを高める余地があると言えるだろう。素早さと力を255にしてやれば、もう並みの戦士の戦闘能力よりは高くなる。回復役だけではなく、十分に打撃戦闘員の役を果たせるのだ。またゾンビキラーを装備させていれば、ゾンビ系の敵には大きなダメージを与えることができるようになり、もはや戦士とのダメージ量には差がなくなってくる。
 さて、僧侶には回復呪文が備わっている、ということになれば、ゾーマとの一騎打ちも可能になってくるということである。しかし戦闘力の上で勇者にはどうしても劣るため、相当にHPを高めておく必要があると思われる。こちらからは呪文攻撃でダメージを与えるのは難しいため(バギクロスはゾーマにはほぼ通用しない)、鍛え上げた打撃攻撃でダメージを蓄積していき、高めた防御力・HPで攻撃をしのぎ、ベホマでたまに体力回復していく、といったパターンになるだろう。また、勇者の項では説明しなかったが、光の玉を使えば、このベホマを攻撃呪文として使うことができる…が、これをやると早くMPを消費してしまうことになるので、あまりお勧めはしない。

6.商人
 そこそこの戦闘力と、装備できる武器・防具をある程度持っているのが商人…とはいえ、やはりその能力は一級のものではない。攻撃力はゾンビキラーを装備できるため、僧侶と同じ数値にはなるものの、装備できる防具にはまともなものがないため、防御力はかなり寂しいこととなる。それでも素早さを255にしてやると、十分戦えるほどにはなるが…。お金を見つけていく能力がどこまで必要になるかは?なところがあるが、まあここでは純粋に「強い商人」を目指しているだけなので、どうすればいいかを考えてみる。
 先ほど、僧侶と同じ攻撃力にすることができると述べたが、これはつまり255(力)+65(ゾンビキラーの攻撃力)=320ということになる。320の攻撃力というと、大体見込で160のダメージを与えることができるようになるので、これだけでも戦闘力としては十分だ。武闘家と同じく、他の職業と比較した場合は相対的に弱くなってしまうが、絶対的な能力は、無限増殖によってかなり高めることができる。HPも1000ほどにしてやれば、十分に先頭で役を担えるようになる。ただし、回復呪文を持たない以上、ゾーマなどボスクラスの敵と一騎打ちをしようと思えば、もっともっとHPは欲しいところだ。ゾーマとの戦いでは、最低50ターンは攻撃ターンが必要になってくるので、やはりHPは10000くらいは必要だと思われる。

7.遊び人
 このゲームで、もっとも戦闘能力のない職業、それが遊び人だ。となれば、このキャラを強化すること自体に意味があるのかということになるが、そこには目をつぶろう。ここまで説明してきたように、無限増殖と英才教育を施せば、打撃攻撃が得意でない職業の者でも十分以上の力を手にすることができるし、素早くない者も一気に最高の素早さを手に入れることができる。遊び人でもその例外ではなく、他のキャラに比べ飛びぬけた能力を持っている「運の良さ」以外(これを能力、と言ってしまうのことには甚だ疑問だが)を一気に255にしてやると、十分に先頭で戦闘できるほどのキャラになるのだ。
 しかし、遊び人には「遊ぶ」という特殊な攻撃(?)フェイズがある。このため、無限増殖などで磨き上げた攻撃力をもって、思った時に思ったダメージを与える、ということはまずあり得ない。しかもこれはレベルが上がれば上がるほど遊ぶ頻度が増えてくるといったものだから、真面目に遊び人に戦闘をさせようと思うと、レベルを上げてはならないという訳の分からない結論に行き着く。なので、遊び人は真剣に強化しようなどとは思わないで、極限までに強くした後に、たまに出る打撃攻撃のダメージポイントを見て驚いていれば良い。
 ちなみに遊び人を強化してゾーマと一騎打ちさせようと思うと…HPは10000あっても全然足りないと思われる。素早さと力を255にしておくのはもはや前提条件だ。

8.賢者
 僧侶と魔法使いの呪文を全て使い、さらにそこそこの武器・防具を装備することができるのが賢者だ。中でもその最大MPは、普通にレベルを上げていった場合でも500ほどになり、全職業の中で最高の数値となる。そのため全職業の中で、最強の存在となりうる職業であるとも言えるだろう。ではまず、素早さを255にしてみたい。こうすることによって、賢者の防御力は200と少しくらいになり、普通の戦士などよりははるかに高い数値となる。また、その多彩な攻撃で先制できるというのは大きい。賢者の素早さが255になるということは、それほど意味のあることだ。さらに力を255にすると、隼の剣を装備することができる彼の打撃攻撃力は、このゲームで最高のものとなる。万が一呪文の源となるMPが無くなってしまった時にも、まったく問題なく攻撃していけるのである。
 全職業の中で最高のMP、となると、どれくらいを目指していけばいいだろうか。この英才教育の項では、賢者の成長を例にとって説明しているが、そこで取り上げている850前後の数値というのも現実的に、十分達成できるものである。これだけMPがあると、強力な攻撃呪文を連発したくらいではビクともしない。MPの回復を計算に入れなくても良いというのは、予想以上に冒険を楽にしてくれるだろう。
 この上の勇者の項で、「勇者は特別な存在」と書いているが、真に特別・最強の存在となるのは賢者なのかもしれない。確かに勇者が装備できるような強力な防具は装備できないし、ギガデインやベホマズンも使えないが、勇者より遙かに高いMPを持つことができる上に、魔法使いと僧侶の呪文を全て使うことができる。後の条件は攻撃力まで含めて全て同じであるので、その部分をどう捉えるか、だ。意味合いの違った二つの最強の存在。私は賢者の方がこと戦闘能力ということに関しては上だと思うのだが、どうだろうか。

英才教育のまとめ

 ここまで見てきたように英才教育によって、制限は加わるものの理想的な成長を進めることができるようになる。レベルアップ直前のところで冒険の書を記録しておき、何度も何度もリセットをかけて良い数値を見つけていくのはかなり大変だ。しかし、その結果得ることのできる自分だけのキャラクターは、その強さだけでなく、「育て上げた」というスペシャリティーにも相当のものがあり、よりドラクエ3というゲームが楽しくなるのは間違いない。また、各職業で無限増殖も含めたパワーアップをしてやると、爽快極まりない冒険をすることができるようになり、また意外な強さを発揮するキャラクターに、また違った楽しみも生まれると思う。特にMPを極限まで高めて、高レベルの呪文を連発するというのは、このゲームの醍醐味のひとつなのだと思う。
 普通にキャラをレベル99にして満足したら、次はこの英才教育などによって、本質的な強さを追求してみてもらいたい。そうすると、このゲームにおける「レベル」というものが、ただ単に呪文の習得レベルということだけを意味しているのであって、強さということに関してはただの飾りであるということに気づくはずだ。自分だけのキャラクター、これで最強を目指すのも、このゲームの一つの目標であると私は考えたい。では、レベル99より上の世界で待っている。

 

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