私が小学生の頃、兄の友人が言っていた。「俺の勇者はMPが400もあるで」。普通の勇者であれば、その最大MPはおよそ200前後。当初私はその言葉を完全に虚偽であると信じて疑わず、歯牙にもかけなかった。しかし今になって思う。彼はパイオニアであったと。もっとも、実は本当に嘘八百だったのかもしれないが。その可能性も大いにあり得る人物だけに謎が謎を呼ぶ事態となっている。 |
■最大MPの上げ方■
最大MPはレベルアップの時、賢さの上昇とともに上がっていくパラメータだ。これは次の、
2(N−1) 〜 2(N+1) *Nは賢さ
・・・の間のうちのどれかで上がっていく。例えば賢さの上昇値が「4」ならば、「6〜10」のどれかがMPの上昇値となる。この数値を見てみると、6と10、これだけで既に4ポイントもの差が付いていることになる。これで数十ものレベルを上げたときのことを考えると・・・。レベルアップの時にあまり気を配らなければ、1人のキャラを育て上げる段階で、簡単に100くらいのMPポイントの違いは出てしまうのである。
英才教育では、まずレベルアップの時にできるだけ高い賢さを得ることと、その賢さで最高のMPを選んでいくことがテーマとなる。ただ、この英才教育を突き詰めていくと、単純に高い賢さだけを選んでいってもダメ、だということになってしまうのだが、基本的にはこの考え方からは逃れることができない。実際に英才教育をやってみれば分かることだが、あるレベルアップの時、賢さは決まった範囲でしか上がってくれない。何度かリセットしながらあるパターンでは賢さが、1→3→4→2→3→3→2(ここでの数値はランダム)などというような数値の移り変わりになると思われるが、1や2ばかりが出ているときに、5などとという数値を望むのは非常に厳しい。リセットする回数もかなり多くなってくるだろう。もし運良く(?)5ポイント賢さが上がったとしても、この場合での最大MPの最高上昇ポイントである12がその時にちゃんと出てくれる保証はない。この時、本気で12ポイントの最大MPを得ようとするならば、一日中リセットボタンを押し続ける必要があるかもしれないし、ゲームプログラム上、どうしても上がらない数値である可能性もある。高いパラメータポイントを得たいと思うのが人情だろうが、現実に達成可能な数値を追っていくのが、まずはこの英才教育を進めていく上で大切なことだと思われる。
■最大MPの上げ方〜実例より■
〜ある賢者の成長データ(転職後、レベル1の時MP109)
LV | MP上昇 | LV | MP上昇 | LV | MP上昇 | LV | MP上昇 | LV | MP上昇 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 0 | 21 | 8 | 41 | 10 | 61 | 10 | 81 | 10 |
2 | 1 | 22 | 8 | 42 | 1 | 62 | 10 | 82 | 1 |
3 | 1 | 23 | 8 | 43 | 10 | 63 | 10 | 83 | 10 |
4 | 1 | 24 | 10 | 44 | 10 | 64 | 11 | 84 | 10 |
5 | 1 | 25 | 10 | 45 | 10 | 65 | 1 | 85 | 10 |
6 | 1 | 26 | 10 | 46 | 10 | 66 | 10 | 86 | 10 |
7 | 1 | 27 | 10 | 47 | 10 | 67 | 10 | 87 | 10 |
8 | 1 | 28 | 10 | 48 | 1 | 68 | 11 | 88 | 1 |
9 | 1 | 29 | 12 | 49 | 8 | 69 | 10 | 89 | 10 |
10 | 1 | 30 | 0 | 50 | 10 | 70 | 1 | 90 | 10 |
11 | 1 | 31 | 10 | 51 | 10 | 71 | 10 | 91 | 10 |
12 | 1 | 32 | 10 | 52 | 10 | 72 | 10 | 92 | 10 |
13 | 1 | 33 | 10 | 53 | 10 | 73 | 10 | 93 | 13 |
14 | 8 | 34 | 12 | 54 | 10 | 74 | 10 | 94 | 1 |
15 | 8 | 35 | 1 | 55 | 1 | 75 | 10 | 95 | 10 |
16 | 8 | 36 | 10 | 56 | 10 | 76 | 1 | 96 | 10 |
17 | 8 | 37 | 10 | 57 | 10 | 77 | 10 | 97 | 10 |
18 | 8 | 38 | 10 | 58 | 10 | 78 | 10 | 98 | 1 |
19 | 8 | 39 | 10 | 59 | 12 | 79 | 10 | 99 | 12 |
20 | 1 | 40 | 10 | 60 | 1 | 80 | 10 | ||
109 + 738 = MP847 |
アップするMP | |
---|---|
レベル |
■1.レベル1〜13■
転職後、しばらくはレベルアップ時にまともにパラメータが上がってくれない期間があるという「自動パラメータ量制限システム」によって、何回転職してもレベル99の時には、ありきたりのパラメータを持ったキャラができることになる。ということになると、レベル20で転職したのと、レベル99で転職したのとでは、その転職後のパラメータの上がり方はまったく違ってくる。レベル20くらいでの転職では、まだ各パラメータもあまり高くなっておらず、転職後はレベルが10を越えたあたりからまともにパラメータが上がり始める。しかし、レベルが99のように、ほぼ限界までパラメータを高めた後での転職となると、レベルが20あたりを越えてこないとまともにパラメータが上がっていかないのである。
さて、この賢者のパターンでは、レベルが40の時の転職であり、転職後はレベルが14になる時にからやっとまともにパラメータが上がっていくことになる。実際このレベル1〜13では、ほとんどのパラメータが上がらない。が、よくその最大MPの上昇数値を見てみると、「まったく上がらない」と「1だけ上がる」の二つがあることが分かる。となれば、まずこの初期の段階では、確実に1上がるものを選んでいきたい。レベルが12上がる内に最大MPの上昇はたった12のみ・・・だが、これがベストだ。
■2.レベル14以降■
しかし、よく見てみると、ただ単純に8や10などの数値が並んでいるわけではないことに気づかれると思う。たまに1という数値が混ざっているのだが、これにはちょっとした事情がある。もちろん、最高の数値を求めていくということには変わりはない。
このレベル14以降では、様々なテクニック・考え方・セオリーが必要となってくる。それらを個別に説明してみよう。
■デッドレベルと区間ペース■
また、区間ペースとは、ある一定周期でのレベルアップ区間で、デッドレベルを含めた、1レベル当たりの平均最大MP上昇値のことだ。
例えばレベル14〜20の時を見てみると、ここでは最大MPが、8→8→8→8→8→8→1と上がっている。またレベル36〜41の時を見てみると、10→10→10→10→10→1と上がっていることが分かる。最大MPアップ値として、8という数字をレベルアップの時に選んでいる時には、レベルが7つ上がる間にひとつのデッドレベルであり、10という数字をレベルアップの時に選んでいる時には、レベルが6つ上がる間にひとつのデッドレベルとなっている。高い数値をレベルアップの時に選んでいけば、自ずからデッドレベルも短い周期で現れてくるわけである。これは高い数値、つまり「おいしいMPアップ値」を確保し続けていれば、その良い状態を抑えるため、デッドレベルが短い周期で現れてくる、と捉えることができるだろう。もしレベルアップの時の最大MPアップ数値が8の時も10の時も同じ周期でデッドレベルが現れてくれれば話は簡単なのだが、ここにはドラクエ3のレベルアップ(成長)システムが制御を掛けている、ということなのである。
デッドレベルというものが周期的に現れてくることは理解したもらえただろうか。では、今度はそのデッドレベルを考慮した、区間ペースについて考えてみよう。例えばレベル14〜20の時を見てみると、ここでは最大MPが、8→8→8→8→8→8→1と上がっている。またレベル36〜41の時を見てみると、10→10→10→10→10→1と上がっていることが分かる。ここでこのアップ数値をまとめてみると、最大MPアップ値として8という数字をレベルアップの時に選んでいる時には、レベルが7上がっているのに対し、最大MPは8+8+8+8+8+8+1=49上がっているので、1レベル当たりの平均上昇値は49÷7=7となる。また10という数字を選んでいる時には、レベルが6上がっているのに対し、最大MPは10+10+10+10+10+1=51上がっているので、1レベル当たりの平均上昇値は51÷6=8.5となる。ここから考えると、レベルアップの時には10を最大MPとして選んでいく方がお得である、と言える。
だったら、単純に10ばかりを選んでいけばいいではないか、というと、実はそんなに簡単な話でもない。というのが、最大MPを10上げるためには、賢さは4上がる必要があるのである。これが8ならば、賢さも3のアップで済む。実際にこのレベルアップの作業をやってみれば分かることなのだが、賢さを3上げるのと4上げるのとでは、その労力にかなりの差が出てくる。各レベルアップ時で差異はあるものの、賢さ4アップはなかなか出てこないというケースが多い。まして、この賢さ4アップから最大MPの最大上昇値、4×2+2=10を確保していこうと思えば、場合によっては延々とトライ&リセットを繰り返すこととなるだろう。逆に、賢さ3のアップなら結構目にすることがあるし、その中から最大MPの最大上昇値、3×2+2=8を確保していくことも、実はそんなに難しいことではない。
ここはプレイヤーが考えるべきことなのだが、賢さ3アップと4アップとでは、1回のレベルアップあたり8.5−7=1.5の差があることになる。例えばこれが80レベル上がる時には、80×1.5=120という、大きな差を生みだしてしまうことになるのだ。この差を妥協し、少しでも早く(お手軽に)最大MPの高いキャラを育て上げるか、それとも少しでも高い最大MPを持つキャラを育てるために、イバラの道を進むか。私としては、ここで妥協してもらいたくない気はするが、あの延々と続くリセット地獄は、精神衛生上絶対によろしくないとも思えるほどにキツいのは確かだ。もっとも、そこが英才教育の醍醐味ではあるのだが・・・。
なお、ここでは賢さ3アップ=最大MP8アップ、賢さ4アップ=最大MP10アップと決めつけているが、もちろんこれ以外の最大MPアップ数値を選ぶこともできる。例えば賢さ3アップの時には、最大MPアップ値は4〜8のどれかを選ぶことができるわけだが、ここで8以外を選ぶ意味はない。なぜなら、デッドレベルは賢さのアップ値を基にして出現するので、最大MPのアップ値は特に関係ないからである。「同じ賢さ3アップの時に、最大MPアップ値として8より低い数値である7を選んでいれば、デッドレベルは出現しない」というようなことはないのだ。7を選んでも、必ず7レベルアップ目にデッドレベルが出現するので、ここでの区間ペースは(7×6+1)/7≒6.14となってしまい、8を選んだ時より、区間ペースは1近くも落ちてしまう。これはまったく意味のないことだ。なので、賢さのアップ値に見合った、最高の最大MP獲得値(賢さアップ値×2+2)を確保していくことを心がけよう。
■定期的ではない成長ペースの場合■
ただ、不規則とはいうものの、よくこの数値の推移を見てみれば推測できることがある。上の表から、最大MPの10ポイントアップ時には、5回連続10ポイントアップで1つのデッドレベルということが見て取れるのだが、このケースでは、その5回目の「10ポイントアップ」(賢さ4アップ)となるところを、「13ポイントアップ」(賢さ5アップ)にしているのである。そのため、そこで欲張ってしまった分が、最大MP10ポイントアップが3回連続で訪れた後にすぐさまデッドレベルが現れている、という現象を呼んでいる。10+10+10+10+13+1+10+10+10+1=85であるので、この区間の平均最大MP上昇値は、85÷10=8.5となる。この数値は、最大MP10ポイントアップのペースとまったく同じもの・・・なのだが、ここを突き詰めると、レベル93でのアップ値13は、14でも大丈夫だ。ここは私の落ち度でアップ値13で行ってしまったのだが、そこがもし14ならば、その区間の平均最大MP上昇値は86÷10=8.6となり、最大MP10ポイントアップのペースをわずかだが上回ることになる。
こういう風に、実際に一つのレベルアップ周期(区間)で、どういうポイントアップ値があり、そのレベルアップ区間で平均最大MP上昇値がいくらになるかを考えながら英才教育を進めていくと、思わぬ事象に出くわすことがある。少々変則的な成長だが、平均値は意外と良い、という事例は、まだまだあるはずである。ただ、ペースが変則的なだけに、それがずっと続いていくという保証はない。実際にその変則ペースで英才教育を続けていって、先を確認していくしかないのである。
また、レベル21〜30の間では、一度もデッドレベルが訪れていない。このあたりは、ドラクエ3のレベルアップシステムのミステリーとしか言いようがない。この間ではまったくデッドレベルがないので、平均最大MPポイントアップ値も高くなっている。「良い方に作用する不思議現象」が起これば起こるほど、最終的な最大MPポイントは高くなるということだが、これは一概に良い方ばかりに作用するとも考えられない。しかし、私自身は「悪い方の不思議な」作用を一度も目にしたことがないので、基本的には不思議なことが起これば起こるほど良い、ということになると考える。
■最適数値の追求■
例えばこのすぐ上の項で挙げている変則ペースでは、平均最大MPアップ値が8.6になる。また、なかなか賢さが5上がるようなことはないのだが、これだと最大MPアップ値は12→12→12→1というペースでアップしていくこともあるようなので、平均値はなんと37÷4=9.25ということになる。もしこのペースを維持することができるのならば、賢さ5を選んでいくのがベストであるのは間違いないが、この5という数値はなかなか出るものではない。時間をいくら掛けても良い、という人でないと、この作業はとても妥協できるような代物ではないということを付け加えておく。また、この賢さ5アップ→最大MP12ポイントアップというコースでは、12→12→1という区間ペースとなる場合もあるようなので、これだと平均値は25÷3≒8.33ということになってしまい、賢さ4アップ→最大MP10ポイントアップでの平均値、8.5より悪くなってしまう。実際に賢さ5アップペースに挑戦するときには、そのへんのペースを実際に確認しておく必要がある。
実際のペースとそれにかかる時間、これらを見極めてから英才教育を進めていくと良い、というのは既に前段で述べたが、これこそが英才教育の肝となる部分だ。妥協はできるだけしないが、それでいて現実的な作業時間となるよう見極めを行いたい。
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